トラウマキュアセンター秋葉原saveクリニック「トラウマキュアセンター」設立のご挨拶

一般的に、トラウマの治療やその施設には「トラウマケア」という言葉が用いられます。
「ケア」には、「その人らしさを支え、寄り添う」という意味合いが含まれます。
一方で、「キュア(治療)」とは、病気の根本的な治癒や症状の消失を目指す言葉です。

現代医療において、根治を見込めない慢性疾患が増える中、「キュアからケアへ」という流れが主流になりつつあります。
しかしながら、私たちはあえて「キュア」という言葉を掲げます。

それは決して、ケアを軽視しているわけではありません。その人らしさを尊重し、深く寄り添うケアの姿勢は、対人支援における絶対の前提です。

私たちがこの名称に込めたのは、
「トラウマは治療可能である(Trauma is curable)」
という、シンプルで力強いメッセージです。

永らく、トラウマは「治らないもの(incurable)」「一生向き合っていくもの」とされてきました。
それは、トラウマの本質が十分に解明されていなかったためです。

しかし様々な知見が積み重なり、トラウマの根底には「解離」という防衛機能が働いていることが明らかになってきました。
あまりにつらすぎる記憶や恐怖をそのまま意識に留めておくことは、心が耐えきれず、日常生活を送れなくなってしまいます。だからこそ、そうした苦痛を遠ざけ、アクセスを自動的に遮断することで人格や生活の崩壊を防ぐ。それが「解離」です。

伝統的なトークセラピー(言葉によるカウンセリング)だけでは、この解離の壁を越えることは困難でした。無意識に蓋をすることでなんとか平和を保っているシステムに対して、無理に言葉で意識化させようとするアプローチは相性が悪かったのです。

しかし1980年代以降、こうした「触れられないトラウマ」に安全にアプローチできる新しい理論や治療法が生み出されました。
さらに2000年代に入り、それらが神経科学と結びつくことで、現在では再現性をもって、極めて安全にトラウマ治療を進めることが可能になっています。

「トラウマは、治療可能である」

トラウマの専門治療によって、ただ症状を抑えるだけでなく「根治(二度と同じパターンを繰り返さないこと)」を目指すこと。
そして、逆境を生き延びるために身につけたあらゆる防衛反応の意味を再定義し、その人が本来持っている可能性を最大化(Fullheal)すること。それが私たちのミッションです。

トラウマ治療には、高度な「外科手術」のような側面があります。
自分ではコントロールの効かない「記憶」や「解離」という構造を扱うため、順序や準備を間違えれば、無理に蓋が開き、かえって心に大きなダメージを与えてしまうリスクがあります。「トラウマ治療を受けてかえって悪化した」というケースが存在するのも、この困難さが原因です。

だからこそ、私たちはトラウマの構造を理論的に解き明かし、極限まで安全性に配慮した環境の中で、緻密なコントロールのもとに治療を進めます。

トラウマという言葉にまとわりつく「不治(incurable)」というイメージを払拭し、その概念を根底から書き換えていく。

そうした覚悟と願いを込め、
「cure」という言葉を背負い、体現する医療機関として、本センターは生まれました。

秋葉原saveクリニック
トラウマキュアセンター
(Trauma Cure Centre)