「頭痛薬は飲むと効かなくなる」は本当?

診療をしていて、患者さんからよく聞かれるのがこの質問です。

薬の「耐性」という言葉を聞いたことがありますか?

身体がそのお薬に対する抵抗力をもってしまい、薬効が効きにくくなることを「耐性」といいます。

薬には、この耐性ができるものと、そうでないものがあります。

耐性を作るお薬の代表は「睡眠薬」、細菌をやっつける「抗生物質」などです。

さて、「頭痛薬は飲むとだんだん効かなくなる」と思われている人が多いようです。

しかし、頭痛薬として使われるお薬が耐性をつくることはまずありません。

「薬が効かない」のはほとんどの場合、以下の2つです。


①正しい診断がついていない
片頭痛や群発頭痛など、「ふつうの頭痛」ではない場合に漫然と通常の鎮痛薬を処方されているケース。片頭痛に関しては、「トリプタン製剤」という片頭痛専用のお薬があります。


②薬の量が足りない
たとえば、片頭痛の痛みに「カロナール(アセトアミノフェン)」というお薬を使う場合、頭痛のスペシャリストの先生は500mgを2錠飲むように指示することが多いです。
これは、薬局からは「添付文書よりも多いですよ」という警告を受けることもありますが、肝臓に問題がある方以外では、このくらいの量が現場感としては適正です。
 

もちろん、副作用のない薬はありませんので乱用は禁物ですが、医師は患者さんにとってのメリットが上回るように考えて薬を出しています。

薬をのむこと自体に不安がある場合は、遠慮なくおっしゃって下さい。

頭痛薬のコツは、「痛みが全開になる前に、早めに飲むこと」です。 痛みがMAXになってしまうと、なかなかコントロールするのは難しいです。

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