当院がなぜ夕方~夜間のみの診療なのか?
それは、「仕事が忙しくてなかなか病院にかかれない」という方にこそ、医療にかかる機会をつくりたいからです。
当たり前のことですが、病院にかかるために仕事を休まないといけない、というのは不便です。だから、「よっぽどのこと」がない限り、病院に行く気にはならないと思います。
それは、我々医療職の人間にとってもあまり変わりありません。
やっぱり、病院にかかるのは面倒ですよね。
しかし、産業医学の研究結果から、調子が悪い状態で仕事をしていることでの経済的損失(presenteeismといいます)は、欠勤・休職による損失よりも2倍近く高いことが明らかになっています。
いつまでもダラダラと調子が悪い状態で仕事をしていても、パフォーマンスは上がらないし、生産性は低い。
つまり、「小火(ぼや)のうちに収めておいたほうがいい」ということなのです。
とくにこの秋葉原という街で仕事をされている方の中には、いろいろなコンテンツ産業・芸術・創作活動に従事している方が多いです。そうしたお仕事でアキバを盛り上げてくれている方は、生活が労働時間が不規則な方も多いため、日常的に頭痛や不眠などの不具合を抱えているのに、なかなか病院にかかれなかったり、そうした「軽めの症状」で医師にかかるという発想がそもそもあまりない、という話をよく耳にします。
そうした方たちに、身体の不具合を早めに改善していただくことで、よりよい状態で仕事をしてもらうことが、秋葉原という街を間接的に盛り上げることにつながるのではないかと考えています。
「よっぽどのこと」がなくても、仕事の質をよりよくするために、健やかであるために、早めにきてほしい。
そのために、距離的にも時間的にも心理的にも、なるべく面倒ではなく、「アクセスしやすい」クリニックでいたいと思っています。夜間診療も、幅広い疾患に対応するのも、カード決済を導入しているのも、すべて同じ理由です。
それが、色々な作品に人生を豊かにしてもらい、救われてきた僕らなりの恩返しでもあると思っています。